前回の予告で「いい学校」について書きますと言いましたが、先にこれを書いておかないといけないので変更します。

 

 

私にとって中3の6月ほど「やっかいだな」と思う月はありません。なぜなら勉強に集中することができないのに、受験上1年で最も大切な月だからです。

 

よく夏休みは「受験の天王山」とか「夏を制するものは…」とか言われますが、それは大学受験や私立専願など内申を必要としない受験の話です。また追い込み時期である冬休みや1月2月が重要だとも言われます。それは間違っていませんが、ただそれも受験校合格に対しての話です。

 

そうではなく、競争率がそれほど高くない公立志望の中学3年生にとって最も重要なことは「どこの学校を受験するか」です。そしてその場合、1学期の成績が出た時点でほぼ決まってしまいます。

 

ご存知の通り、公立高校の普通科のほとんどは満点の約3分の1(35%)が内申点です。特色はばらつきがありますが普通科より内申のウエイトは高いですし、法隆寺国際高校などは52%が内申です。そして内申の3分の2が1学期終了時点で確定します。

 

そしてここからが大事なのですが、2学期は内申も実力点の順位もそれほど変わりません。少しくらいは良くなったりしますが受験校が変わるほど伸びる子は一部の子に限られます。これはうちの塾が実力が無いからではなく、理屈で考えて頂きたいのですが、夏以降全員が勉強をします。つまり全員が伸びるなか、成績を上げるには周りよりも伸びない限り順位は変わらないのです。順位が上がるということは誰かが下がっているわけで、当然その子も勉強しています。つまり全員が順位が上がるわけでもないのに妙に夏休みや2学期に期待しているのです。それよりも1学期の内申や順位の方が上げやすく、かつそれを2学期はキープすればよいだけなので楽だということに気づいている人は少ないと思います。

 

したがって、公立高校に行きたい人の多くは次の期末テストで自分の行く高校はほぼ決まり、後はその高校に合格するための努力をすることになる、ということを知っておくべきです。

 

 

そしてやっかいな話なのが、この時期の運動部は大会があり、クラブに力を入れる時期でもあります。

 

最上級生になったことや引退が近づくため当然運動部の子はクラブに力を入れます。そして受験はまだ先という空気が強いです。そのため勉強する子はするのですが、多くの子が勉強をするのに一番重要な時期だと気づかずにこの6月を過ごします。

 

学校がなんと伝えているのかわかりませんが、もし1学期終了時点で志望校がその子の実力よりも上である子に対して「クラブを引退したら(あるいは運動部でない子に対しても夏休みになったら)受験勉強を頑張ろう」と言っているのであればそれは無責任が過ぎると思います。

 

私が教える中学校は週末(木金)に行った中間テストの翌週が期末テストの3週間前になります。この短い期間をどこまで危機感を持って過ごすかが勝負の分かれ道になります。

 

 

念のために正直に申し上げると、うちの塾では1学期終了時点で志望校が実力以下であった子(成績が上らない限り合格できない子)がその高校に合格できた人数は30人中10人、志望校ではなかったが実力以上の高校に合格できた子が5人、実力相応校に合格した子が15人でした。

 

つまり2人に1人が夏休み以降成績が上がり、2人に1人は変わらなかった(ただし下がってはいない)のですが、この結果がいいのか悪いのか。私は悪くはないと思います。全ての塾がこれと同じ、あるいはこれより良い結果になることは理論上ありえないと思います。

 

最後までご覧頂きありがとうございました。