前回の続きです。

 

社会人になって英語の必要性を感じた時、我々はどうするでしょう。

 

多くの方は英会話教室に行かれるのではないでしょうか。中学や高校の教科書を開き、1から勉強し直す方もおられるかもしれませんが、それらを両方される方はほとんどおられないかと思います。

 

筋トレで考えればわかりますが、全身の筋肉を万遍なく鍛えれば理想的ではありますが、中途半端になったりオーバーワークになったり膨大な時間を費やすことになったりします。ですので、ふつうは自分が鍛えたいと思ったところを重点的に強化します。

 

学校の英語も同じだと思います。あれもこれもやって本当に身につけられる子はごく一部で、結局英語が使えない日本人は将来もそれほど変わらないような気がします。

 

今の指導要領であっても、疑問文の答え方すらよくわかっていない中3生を何人も見てきました。英語の様々な能力を強化しようとしている今回の改訂で、原型不定詞や現在完了進行形が理解できる中学生は順調に英語が身についたわずかの生徒だけだと思います。

 

また、小学校の改訂では、英単語を600語ほど覚えさせたり、過去形や動名詞とかも教えるそうですが、格差は中1の時点でかなり拡がると思います。推測ですが、中学入学時で、まだアルファベットが満足に書けない子が一定数存在してくると思います。

 

高度に習得して中学生になる子が増え、またやらないといけないことも増加したなか、そのような子は中学校の先生もどうすることもできないと思います。すなわち、救いたい気持ちは先生にあるでしょうが、結果的に小学校で英語を身につけなかった生徒は中1の時点で捨てられることになります。

 

そこまで言い切れるのは、今でも英語の苦手な子に学校側が救いの手を出しているように見えないからです。だから中学入学時点で格差が拡がってしまうと、英語嫌いは今以上に増えると思います。

 

また、もし小学校が無理にでも習得させたとしたら、今度は他の教科がおろそかになり、国語や算数が恐ろしくできないまま中学生になる子が増えるような気もします。小学生を教えたこともあるのでわかりますが、勉強しない小学生は本当にしません。

 

親の中には「小学校は遊んだり色々な経験をすることの方が大事で、勉強は中学生になってからでいい」と考える方も少なからずおられるかと思います。それはすごく大切なことで、私も小学生を「勉強漬け」にすることは反対です。ただ、その「経験」が中学校での学習につなげられればいいのですが、残念ながら多くの場合そのようにはなりません。やはり小学生でも「最低限度の学力」は身につけておく必要があります。

 

まとめとしてもう一度言っておきますが、国の計画通りに行くと、英語の得意な人材は増えるかもしれませんが、英語嫌いも今以上に増えると思います。

 

次回は国民全体が英語をマスターするようになれば「日本人が日本人でなくなるかもしれない」という話です。

 

最後までご覧頂きありがとうございました。