「自学力」を育て「伸びしろ」を最大限に引き出します。

塾長ブログ

公立一般出願分析② ~今回の混乱回避の方法~

estelkyoiku@gmail.com 2019年03月18日 

前回の内容について一部訂正があります。「昨年と比較した出願数の増減」の「中3生徒数の増減」ですが、これは奈良県全ての中学3年生の数ではなく、国立・県立・私立を除いた市立中学校の生徒総数です。市立以外の中学生のほとんどは内部進学し、公立高校を受験しないので最初から除外していました。なお、奈良教育大附属は高校がないので本来含めないといけないのですが、今から変更するとややこしくなるので今回は含めないことにしました。前回のブログはすでに修正したものに変更しています。

 

 

さて、前回の続きです。私の分析では、「今年の公立高校の入試は全体的に倍率が低く入りやすそうに見えるが、実際は受験生が下へ下へ流れており、橿原・生駒高校以下は例年よりレベルの高い受験生が多く、その学校に対して妥当な学力の子が合格しにくいという本来あってはならない結果」になりました。

 

実際、今年の受験は予測がつかないのでできるだけ安全に合格しようと考えた方は多かったのではないでしょうか。それが顕著に表れたのが、一条高校の定員割れと高取国際高校・法隆寺国際高校の高倍率、そして登美ヶ丘高校が生駒高校より倍率が高かったという事実です。平城高校も私を含め多くの方が定員割れすると予測したのではないでしょうか。

 

この大混乱を引き起こしたのはもちろん奈良県教育委員会です。うわさこそあったものの、唐突に平城高校の廃校を発表し即座に募集を停止、さらに登美ヶ丘高校と西の京高校も廃校にするなど、当事者であり、かつ守るべき存在の中3生を全く見ていない行動を起こしたのです。

 

前から言っているように募集停止をするのならせめて宣言をしてから2年は置くべきです。もちろん教育委員会側も事情があるため早期の行動に移ったのでしょうが、それでも今回の大混乱を回避する方法はありました。

 

それは、「廃校する3校の募集人員を減らし、その分他の高校を増員する」というものです。例えば平城から160人、登美ヶ丘と西の京から各40人それぞれ募集を減らし、橿原・生駒・桜井・香芝・法隆寺国際・高取国際で各40人ずつ募集を増やせば受験生は割と妥当な行動を取ったと思います。同じ県立高校なので教員の異動もできますし、教室も余っているはずですからやろうと思えばできたはずです。

 

何度も言いますが、高校入試はその子の将来を左右する人生の重大事です。そしてその子どもを守ることが教育委員会の仕事であるならば、この結果も含め本当にそれを承知しているのか、甚だ疑問に感じます。「倍率が低かったから取り敢えず良かった」と思っていないことを信じます。

 

次回もこの問題の続きです。

 

最後までご覧頂きありがとうございました。

公立一般出願分析① ~「玉突き事故」発生?~

estelkyoiku@gmail.com 2019年03月12日 

今日は公立高校の一般選抜の入試日です。

受験生にはこれまで培った力を存分に発揮してもらいたいと思います。ただ、今から書きたいことはその話ではありません。今回の出願数及び倍率に関してです。

 

私はかねがね今年の一般入試において危惧する面をブログにおいて発信し、産経新聞様にもそれを取り上げていただきました。

 

そして今回の出願状況の結果について、思っていた程にはひどくなりませんでしたが、おおむね想定した通りとなりました。私が指摘したことは「極端に入りやすい高校と入りにくい高校が出てくる。」「生駒高校や法隆寺国際高校のレベルがかなり上がる」といったものです。意外だったのは平城高校と登美ヶ丘高校の倍率が高かったことですが、それについては後日言及したいと思います。

参考までに奈良県教育委員会の発表した数値がこちらです。

公立一般出願状況

 

この表だけを見ると全体の倍率が1.0など楽そうに見えるかもしれません。ちなみに極端に入りやすい高校は一条高校・奈良北高校・高円高校、入りにくい高校は高取国際高校という結果になりました。しかしそこだけ見ていても意味がありません。この表を分析すると様々なことが見えてきます。

次の表は昨年の出願数との比較です。高校名は一般的に言われている偏差値の高い順に並べています。

昨年と比較した出願数の増減

 

この表を見ると一目瞭然で、今年の受験生は下へ下へ流れており、法隆寺国際高校や高取国際高校で止まっていると考えられます。つまり生駒高校なども見かけの倍率は低いですが実際の受験者層は例年よりかなり高くなっているはずです。さらに法隆寺国際高校や高取国際高校は倍率も高いため、各校史上最難関の試験になったと思われます。これはつまり「本来は入れる子が入れない」といった事態を引き起こすことになります。倍率が高くなること自体は構わないのですが、勝てない相手がたくさん来たために合格できなかったとすれば、その高校に行きたくて努力してきた子が不憫でなりません。

 

私は今回の件を「玉突き事故」と呼びたく思います。後ろの方の車が上位校で前の方の車が下位校です。この結果は自然に起きたものではなく人為的に発生したものです。ぶつけた車はもちろんこの原因を作った人です。無用の混乱を引き起こし、そのせいで大勢の受験生が被害に遭いました。そしてこれは防ごうと思えば防ぐことができたのです。

 

倍率の分析もしてみました。それがこちらです。

昨年と比較した倍率の変化

 

それほど深刻な状況ではありませんが、全体の倍率が下がっているのに上下間の格差が広がっています。もう少し真ん中が少なく両サイドが広がっていたら大問題になっていたと思います。

 

 

私が指摘するまでもなく、学校関係者や塾関係者の方々はこうした事実にすでにお気づきでしょう。そしてこの結果を引き起こしたのは誰なのか。その責任をどのように考えておられるのか、知りたいところです。

 

この問題はまだまだ指摘する点がありますので今後も続きを書いていこうと思います。

 

最後までご覧頂きありがとうございました。

TOPへ